「人の思いは
光より早いんだって」
「どんなに離れていても
凄いスピードでその人の元へ
飛んで行くんだよ」
大切な友人にそう言われて
私は勢いよく
「そうなんだ!私、盛岡から
思いっきり飛ばすよ!」
と答えた。
「わー!うれしい!
私も飛ばすよ!」と彼女も
電話の向こうで声を弾ませた。
「ガッチリ受け止めるからね!」
「私も〜!」
顔が見えなくてもわかる手ごたえ。
きっとお互い満面の笑みだった。
それからまもなく彼女は
簡単には会えない
遠い所へ旅立った。
「どんなに離れていても」
「光よりも速く」
遥かな場所から
飛ばしてくれている
彼女の思い。
今も私に届いている。
くり返し飛んで来る
励ましと慰め。
背筋を伸ばす言葉。
私は
彼女の思いを
まとって暮らしている。
「小さな花束」 2007年 15×15×3.3cm
これは彼女にプレゼントした絵。
出会いは高校生の時だった。
すぐに意気投合して
何でもない事で
お腹が痛くなるほど
笑い合う。
卒業してからも
離れた土地に住んでいても
会っても手紙でも
尽きないおしゃべり。
大好きな友達。
今もずっと
寄り添ってくれてるとわかる。
本当にありがとう。
これからも一緒だ。
思いは無くならない。
目に見えないものに
寿命はないと思っている。
誰かから誰かへ。
光より速く送られた思いは
きらめきながらその人のまわりを
飛び続けている。
そして気がついてくれるのを
待っているのだ。
#高橋善美
